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アルゼンチンタンゴジャズバンド、Lalo Zanelli & Ombu(ラロ・ツァネッリ & オンブー)のアルバム「Inmigrantes」です。
アルゼンチンタンゴジャズという事とダリ的なシュールレアリスムなジャケも面白そうだったので買ってみました。
この方アルゼンチン出身で80年代からパリで活動してるピアニストで、このバンドは93年結成らしいです。結構長いですね。これが3rdアルバムとのこと。基本はピアノ、ギター、ベース、ドラム、バンドネオンのクインテットで、そこにゲストでチェロや女性ボーカル、サックス、パーカッション、ドラムが入ります。バンドネオン奏者は二人いるようで1曲毎に交互に参加してます。
収録は全9曲。作曲、アレンジはすべてLalo Zanelli本人です。
1. Inmigrantes
2. Vamos
3. Huija
4. Tres Rosas
5. Reflets
6. Lo Que Sea
7. Papillon
8. El Brujo
9. Angelino
Personnel:
Bruno Bongarcon (Guitar)
Pablo Gignoli (Bandoneon)
Lysandre Donoso (Bandoneon)
Fabrizio Fenoglietto (Contrebasse)
Javier Estrella (Drums)
Lalo Zanelli (Piano & Compositions)
Guest:
Minino Garay (Drums)#9
Catia Werneck (Vocal)#4
Leandro Guffanti (Tenor Sax)#2#6
Julie Gros (Cello)#4
Eddy Tomassi (Percussions)#1
Inmigrantesというタイトル通り移民をテーマに作られた作品だそうです。2015年録音で発売は2016年発売の作品なので、ちょうどそこら辺はフランスの移民問題が大きくなってた時期ですかね。
タイトル曲の1曲目「Inmigrantes」はパーカッションとギターとピアノのユニゾンから入るタンゴジャズ。タンゴとアフリカンなパーカッションが新鮮です。こういうの珍しいかも。いろんな言語の声のサンプリングが入るのは移民問題を象徴してるんですかね。日本語はなかったです。
2曲目「Vamos」16ビートのドラムが入る複雑なメロディーのタンゴジャズ。サックスとギターとバンドネオンのユニゾンが気持ちいいです。リズムがコロコロ変わるのも面白い。ジャズの人が叩くロックなリズムの揺れ方好き。
3曲目「Huija」はドラムがパーカッション的な雰囲気を出してるジャジーなタンゴジャズ。
4曲目「Tres Rosas」フォルクローレ的な曲で女性のスキャットとチェロが入る切ない雰囲気の曲。深みのあってきれいな歌声で好きです。このCatiaって言う人は結構有名なボサノバ系の歌手みたいです。
5曲目「Reflets」ジャジーなドラムとピアノがメインのストレートなジャズ。この人のストレートなジャズ曲は北欧的な美メロ感があります。途中から疾走感があって爽やか。
6曲目「Lo Que Sea」は不穏な響きのあるタンゴ調のジャズ。テクニカルなギターソロが効いてます。
7曲目「Papillon」はラテンなピアノとバンドネオンのタンゴが融合したようなユニークな一曲。
8曲目は「El Brujo 」曲調はタンゴなんですけど、エフェクトのかかったピアノとギターが入ったり、水の音みたいなのも入ったりで面白いです。
9曲目「Angelino」はアコギとピアノメインで光が見えるような暖かいメロディーのジャズな一曲。このギターの人はアコースティックも上手で気持ちいいです。明るい気分でアルバムが終わるのでなんだか希望が持てるのはいいですね。
ジャズ色強いのでタンゴ好き意外の人も楽しめそうです。
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