今夜ご紹介するのはこちら。

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Gestos Sonoros(ジェストス・ソノーロス)の同名アルバム。
2016年発売のブラジリアンジャズです。

ドラム、パーカッション×3、ベース、ギター、リード×2というけっこうな大所帯グループで、メンバーでリーダーのBruno Duarte (ヴィブラフォン&指揮)が手話のようなサインを出しながら有機的に即興作曲していくというちょっと変わったジャズグループです。

リハーサルでサウンドペインティングやフリーインプロなどしながら練り上げてくスタイルのようで、本番でサインをだしながらそれを再構築するって感じなんだと思います。YouTubeを見てもらうと早いのですが、半円にメンバーが並んで、その前方に指揮者が立って合図を出しながら演奏していきます。

即興でジャズって言うとフリー寄りだったりアヴァンギャルドなものを想像すると思いますが、それが全く違って、民族的なリズムの入ったスピリチュアルなジャズやアフロビートなど、とてもその場のサインで作ってるとは思えないほど完成度の高い、聞いてて単純に気持ちのいい演奏になっています。

日本ではまだ知られていませんが、アルゼンチンのSantiago Vazquez (サンティアゴ・バスケス)やサウンドペインティングの世界で有名なウォルター・トンプソンとの共演歴もあるそうです。

収録は全12曲。即興だからか曲名はすべて#数字になっていますね。

1. #50 
2. #32
3. #10 
4. #15 
5. #09 
6. #23 
7. #16 
8. #12 
9. #19
10. #33 
11. #35 
12. #06 

とにかくYouTubeにあるライブ映像を見ていただければ、その良さがわかると思うのですが、どんな合図で即興作曲してるのかイマイチわからなくてとても見てて不思議な気分になります。世界中のリズムやブラジルの伝統的なリズムを研究してるようなので、変わったリズムの曲も一糸乱れぬコンビネーションで進んでいきます。たまにジャズでも指揮してる人を見ますが、それとはこれは全く別ですね。民族楽器も使っていたりして伝統と新しさを感じられます。

ライブではお客さんも巻き込んで声やクラップなんかで参加してもらいながら演奏していくという事もやってるらしいです。あまり見かけないスタイルのかなり面白いブラジリアンジャズグループだと思います。

このレベルの高さだと日本にもいつか来るんじゃないですかね。見たいです。

ブラジリアンジャズ、Hermeto Pascoal(エルメート・パスコアール)辺りが好きな人にもおすすめです。